SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、SNSを利用したマーケティング手法です。
ユーザーとSNS上でコミュニケーションをおこなってファンを獲得し、商品やサービスの購買につなげます。
SNSマーケティングのおもな手法は下記のとおりです。
- SNSアカウント運用
- SNS広告配信
- SNSキャンペーン
- インフルエンサーマーケティング
SNSマーケティングを導入することで、ユーザーによる口コミやレビューによってポジティブな共感を生み出し、売上増加につながるメリットがあります。
一方、ユーザーの期待を下回るとネガティブなイメージの拡散につながるリスクがあるので、担当者は高いリテラシーが求められます。
SNS市場が爆発的に伸びている
下のグラフを見てもわかるとおり、SNS市場は右肩あがりに伸びています。
市場規模は今後も伸び続けると予測され、2023年には1兆円を超えると予想されています。
上記の背景もあり、多くの企業がSNSマーケティングに参入しているのです。
SNSマーケティングでおもに採用されるSNSの種類
SNSは種類によって機能やユーザーの特徴が異なるので、自社の目的に合ったSNSを選択する必要があります。
そのため、SNSマーケティングを始める手順を解説する前に、おもに利用される人気SNSの特徴を解説します。
- LINE
- YouTube
- TikTok
【国内利用者数9,300万人】LINE
運営会社 | LINE株式会社 |
料金 | ・無料プランあり ・LINE公式アカウント有料プラン:月額5,000円~(税抜) |
国内月間利用者数 | 9,300万人 |
利用者の年齢層 | 10~60代 |
特長 | ・SNS利用者のうち86%が利用している ・ショップカードやクーポンで来店につなげる施策をおこなえる ・ターゲットごとに自動返信機能やメッセージ配信ができる |
「LINE」は日本でもっとも利用ユーザー数が多いSNSで、国内月間利用者数は9,300万人を超えています(2022年9月時点)。
LINE公式アカウント運用によって、多くのターゲットユーザーへ情報発信やコミュニケーションをおこなえます。
【10~20代の女性に人気】Instagram
運営会社 | メタ・プラットフォームズ |
料金 | 無料 |
国内月間利用者数 | 3,300万人 |
利用者の年齢層 | 10~20代 |
特長 | ・動画や画像などの視覚的なコンテンツがメイン ・検索方法はハッシュタグ検索が主流 |
「Instagram」は動画や画像などの視覚的なコンテンツがメインのSNSで、日本国内の月間利用ユーザー数は3,300万人を超えています(2019年6月時点)。
おしゃれな画像や動画でブランドの世界観を訴求するだけでなく、インフルエンサーを用いたマーケティング活動も活発です。
【拡散性の高さがウリ】Twitter
運営会社 | - |
料金 | ・無料プランあり ・有料サブスク:月額980円 |
国内月間利用者数 | 4,500万人 |
利用者の年齢層 | 10代~50代 |
特長 | ・140字の短文投稿が中心 ・RTによる拡散を狙える |
「Twitter」は140字の短文投稿(ツイート)が人気のSNSです。
日本国内の月間利用ユーザー数は、4,500万人を超えています(2017年10月時点)。
Twitterの特長である拡散性の高さを活かした広告配信やキャンペーンなどをおこなえます。
【世界最大の動画配信プラットフォーム】YouTube
運営会社 | |
料金 | 全機能無料(有料版もあり) |
国内月間利用者数 | 18歳以上のユーザー数7,000万人 |
利用者の年齢層 | 10~60代 |
特長 | ・全世代の利用率が高い ・基本無料で動画を視聴できる |
「YouTube」はGoogleが提供している世界最大の動画配信プラットフォームです。
日本だけでも月間利用ユーザー数が7,000万人を超えています(2022年5月時点)。
全世代の利用率が高いので、幅広い年齢層からターゲットを選び、マーケティング施策をおこなえます。
【Z世代に大人気】TikTok
運営会社 | ByteDance |
料金 | 全機能無料(有料版もあり) |
国内月間利用者数 | - |
利用者の年齢層 | 10~20代 |
特長 | ・15秒から1分ほどのショート動画がメイン ・広告の強制視聴がない ・無名でもコンテンツが面白ければ多くのユーザーから認知される |
「TikTok」は15秒から1分ほどのショート動画を配信するSNSで、メインターゲットは10代~20代のZ世代です。
動画作成や編集が手軽にできて、始めたばかりの初心者でも配信した動画がユーザーに認知されやすいのが特長です。
【利用ユーザー数世界一のSNS】Facebook
運営会社 | メタ・プラットフォームズ |
料金 | 全機能無料(有料版もあり) |
国内月間利用者数 | 2,600万人 |
利用者の年齢層 | 30~50代のビジネスパーソン |
特長 | ・実名登録制を採用 ・広告配信機能が充実している |
「Facebook」は世界最大のSNSで、日本でも2,600万人の月間利用ユーザーがいます(2019年7月)。
10代の利用率が低く、30~50代のビジネスパーソンが多いです。
実名登録制である点が大きな特長で、ターゲティング精度の高い広告配信をおこなえます。
SNSマーケティングをおこなうメリット
ここでは、SNSマーケティングおこなうメリットについて解説します。SNSマーケティングを自社で導入するかの参考にしてください。
SNSマーケティングをおこなうメリット
- 低予算で広告を運用できる
- 認知度をアップできる
- ブランディングを図れる
- 顧客ロイヤルティを獲得できる
低予算で広告を運用できる
SNSマーケティングのメリットのひとつは、低予算で広告を運用できることです。
SNS広告はテレビCMや雑誌などのマス広告に比べて低コストで運用ができるので、低予算で済みます。
また、アカウント運用やコンテンツ制作においても低コストで運用をおこなえます。
認知度をアップできる
SNSマーケティングをおこなうことで、商品やサービスの認知度の向上が可能です。
例えば、Instagramで多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーに商品やサービスを紹介してもらうことで、多くのユーザーに認知してもらえます。
Twitterは拡散力の高さを活かすことで、数日のうちに大幅な認知度アップを実現できる可能性もあります。
ブランディングを図れる
SNSマーケティングをおこない、企業やサービスのブランディングを図れます。
例えば、SNSで商品やサービスの魅力を紹介し、多くの共感や信頼を得ることで、企業の価値が高まります。
ユーザーから共感や信頼を得れば、より商品やサービスを売る機会が増えるでしょう。
顧客ロイヤルティを獲得できる
SNSを効果的に活用すれば、顧客ロイヤルティ(企業や商品への愛着)を獲得できます。
ユーザーへの有益な情報発信や積極的な交流によって、顧客ロイヤリティは高まっていきます。
その結果、発信した情報がユーザーによって拡散されやすくなり、より多くのユーザーから認知されるチャンスも増えるのです。
SNSマーケティングをおこなうデメリット
SNSマーケティングは多くのメリットがある一方、デメリットも存在します。
デメリットも理解したうえで、SNSマーケティングを導入するのか検討するとよいでしょう。
SNSマーケティングをおこなうデメリット
- SNSを運用するのに多くの時間が必要
- 炎上するおそれがある
ひとつずつ解説します。
SNSを運用するのに多くの時間が必要
SNSマーケティングをおこなうデメリットは、SNSを運用するために多くの時間が必要な点です。
SNSを運用するには、下記の作業が必要です。
- コンテンツの作成・投稿
- ユーザーとのコミュニケーション
- データ分析
- 競合分析
- キャンペーンの企画・実施
- 広告の運用
上記のように、多くの作業をこなさなければなりません。
また、SNSマーケティングは短期間で簡単に成果が出るほど甘くはないので、長期的な視点でSNSマーケティングをおこなう必要があります。
炎上するおそれがある
SNSは発信した情報がすぐに拡散されるので、批判を受けた場合には炎上するおそれがあります。
そのため、モラルを欠いた発言や過激な表現は避けるべきです。
企業はSNS担当者への教育、投稿前のチェック体制の確立など、リスクに備える対策が必要です
SNSマーケティングを始める5つの手順
ここまで、SNSの種類やメリット・デメリットについて解説しました。SNSマーケティングへの参入が決まったら、SNSマーケティングを始めます。
具体的には、以下のような流れで進めていきます。
- SNSマーケティングをおこなう目的を決める
- ペルソナ設定をする
- 運用するSNSを決める
- SNSマーケティングでおこなう手法を決める
- 運用開始
順番に解説します。
【手順1】SNSマーケティングをおこなう目的を決める
SNSマーケティングをおこなう前に、目的を決めます。企業の目的によって使うSNSや運用手法が異なるからです。
目的は企業によってさまざまで、商品の売上アップやブランドの認知度向上などが考えられます。
目的を明確にすることで、目的に合った戦略を立てられます。
【手順2】ペルソナ設定をする
目的を決めたら、ペルソナ設定をおこないます。
自社の商品やサービスを必要としている人の年齢や性別、趣味嗜好やニーズを明確に設定します。
ペルソナ設定をおこなうことで、ユーザーが求める情報を必要なタイミングで提供できます。
【手順3】運用するSNSを決める
ペルソナ設定が終わったら、自社に適したSNSを選びます。
例えば、若年層をペルソナとして設定した場合は、「Instagram」「TikTok」が効果的です。
30~50代のビジネスパーソンなら、「Facebook」「Twitter」などが適しているでしょう。
自社が設定したペルソナに合わせて、最適なSNSを選んでください。
【手順4】SNSマーケティングでおこなう手法を決める
運用するSNSが決まったら、SNSマーケティングでおこなう手法を決めます。
例えば、10~20代の女性に新商品認知獲得を目指すなら、Instagramを使ってインフルエンサーマーケティングをおこないます。
ファンの獲得を目指すならTwitterを使ってアカウントを運用し、ユーザーと交流を図るなどが考えられます。
自社の目的を果たすのに最適な手法を選びましょう。
【手順5】運用開始
手法まで決まったら、いよいよ運用を開始します。
SNSマーケティングは短期間で成果を出すのは難しいので、地道に継続して運用する必要があります。
まとめ:準備を万全にしてSNSマーケティングを始めよう!
近年SNSが急速に普及している影響もあり、企業でも続々とSNSマーケティングに参入しています。
メリットも多いSNSマーケティングですが、デメリットもあるので参入するかは慎重に決めるとよいでしょう。
SNSマーケティングへの参入が決まったら、下記の手順でSNSマーケティングを始めます。
- SNSマーケティングをおこなう目的を決める
- ペルソナ設定をする
- 運用するSNSを決める
- SNSマーケティングでおこなう手法を決める
- 運用開始
無計画にSNSマーケティングを始めてもうまくいかないので、目的やペルソナを明確にしてから始めましょう。